-キャノンボールについての考察-





・キャノンボールとは
「東京日本橋→大阪梅田新道」または「大阪梅田新道→東京日本橋」の片道約550km を自転車で24時間以内に走りきるチャレンジ。初級編に「東京⇔名古屋」がある。
ルートや補給も各自に任せられており、速さだけでなく、経験や天候にも結果が大きく左右される。

「まぁ言うて1日だけのお気軽ランですからね、チュンですわ」

・走行データ
走行距離:544.5 km
積算時間:22時間34分23秒 (実走時間:19時間08分30秒)
平均時速:24.1 km/h (実走平均:28.7 km/h)
平均心拍:137 bpm (Max 166 bpm)
獲得標高:3078 m
消費カロリー:11662 kcal

詳しいルートは、後のレポートにて。
参考までに名古屋→東京は15時間20分くらい。

自転車
フレーム:EDDY MERCKX EMX-1
コンポ:Campagnolo Chorus (フロント:52/39T リア:12-27T)
ホイール:Campagnolo SHAMAL ULTRA 2-WAYFIT
タイヤ:IRC ROADLITE tubeless

フレームはフルカーボンのエントリーモデル。さすがにカーボンだけあって、振動吸収性がよく、ロングライドにすごく向いてます、オススメ。あと、出発前にいつもより少しサドル下げました。
コンポは何の変哲もないノーマルクランクに11速スプロケット。箱根の登りで「27Tがあってよかった」と痛感しました。
ホイールはカンパのシャマル。高速巡航性能が高いので、35km/hで漕いでいても辛くないです。チューブレスが履けるところもいい。
タイヤはIRCのチューブレスタイヤ。もちろんシーラント剤入れてあります。途中、袋井でパンクしかけましたが、シーラント剤がびゅるびゅる頑張ってくれて、なんとか穴をふさいでくれました。クリンチャーよりパンクの頻度は少ない気がするので、キャノボなどのロングライドではやっぱりチューブレスの方がいいような、気がしなくもないです。

・持ち物
サイコン(GARMIN EDGE 500)
ライト(フロント:アンタレックス MX1 リア:キャットアイ オムニ3)
サドルバッグ (ORSTRICH SP-505 0.8L)
  チューブ×2
  携帯工具(crankbrothers multi-17)
ミッシングリンク×1
  パンク修理キット(紙やすり、パッチ×5、ゴムのり)
予備タイヤ×1(Vittoria ZAFFIRO PRO)
ボトル(700ml)×2
携帯ポンプ (ENFORCE Air PROroad)
携帯電話 (充電器含む)
eneloop mobile booster (eneloop2個入り)
Garmin充電用USBケーブル
カード類(免許証、保険証、学生証、銀行カード、nanaco)
コンタクトレンズ
ロキソニン6錠
腕時計
ジップロック(携帯電話用、財布用、その他用)

サイコンはバックライト機能搭載のガーミン。夜道でもデータが確認できます。
ただ、こいつは充電が18時間しか持たず、自分のような貧脚には18時間以内に完走することなど不可能なので、あわせてエネループのモバイルブースターと充電用USBケーブルを持って行きました。このUSBケーブル、途中で充電してもガーミンのログが消えない特注品。楽天などのネット通販つかえば2000円くらいで買えます。
フロントライトは対向車に位置を知らせる程度で道を明るく照らすことはできない弱っちいやつ。それでも、天下の国道1号線なので夜の峠の下り道でも街灯が結構あって、50km/hでダウンヒルしてもへっちゃら。事前に何度か走ったことがあるって言うのも大きいかも。
1日のお気軽ランといっても500km以上走るので、一応予備のクリンチャータイヤ持って行きました。結局使わなかったけど。
あと、ロキソニンを持って行きました。ロングライドではあらゆるところが痛くなるので、もし痛くて漕げなくなった場合のためのドーピング用です。
あとは、普通のランのときとほとんど同じ装備。ボトルは700mlが2本あれば、全然こと足りました。10月で結構涼しかったし。

・計画
3連休を使って千葉大に遊びに行く予定(結局頓挫したけど)だったので、大阪スタートの東京ゴールにしました。あと、向かい風になる区間が少ないのもこのルートのいいところ。
ちなみに、自分は大阪スタート、カノさん含む3名の部員が名大スタートで、どちらが早く日本橋に着くか競争する計画でした。

・出発時間
出発時間は、大阪と東京の渋滞を回避するために、大阪0時発東京24時着にしました。ただ、大阪を0時発にすると、どうしても箱根の下りが夜になってしまう(夏期ならギリギリ明るい?)ので、もう少し出発を早めてもいいかも。

・ペース
平地でだいたい32〜34km/hくらいの抑え気味で行ったので、後半もいい感じでペースを維持できました。峠の登りでは、時折ダンシングを入れることで疲労回復したり、向かい風でも無理にペースを維持せず、自分のペースで坦々とこぎ続けたり、逆に追い風のときは風と一体になって、かっ飛ばしたり、とにかく疲労が足に溜まらないように気を使いながらこぎました。

・補給
休憩は50〜70kmおきを目安にとりました。特に峠の前で休憩できるように配慮しながら補給地点をあらかじめて決めておきました。後半はだいぶ間隔短め。
また、出来るだけセブンイレブンを利用するようにして、現金ではなく電子マネーのnanacoでスピード会計&小銭を減らして軽量化を図りました。コンビニで買うものは飲み物(緑茶は利尿作用があるからNO)とおにぎりとウイダーの主に3種類。ウイダーのおかげで食費がかさみエンゲル係数高めです。あと、20kmおきにポケットのウイダーを補給するようしました。おかげでハンガーノックにはなりませんでした。
途中のレシート、うpしておきます。

・予習
あと、決行1週間前に東工大のRTT(富士スバルラインのヒルクライム個人TT)に参加することで、国道1号の夜間の気温確認および休憩するコンビニの位置確認、それと身体をロングライドに慣らしておきました。実際、スバルラインの2300mまで登りましたが、あまり寒くなかったので、キャノボ当日も防寒具はもっていきませんでした。

・タイムテーブル
実際に走ったタイムテーブルを下に載せておきます。箱根までは23時間ペース。小田原からは「もうどうなってもいい…だからありったけを…」状態で少しペース上がってます。参考までにどうぞ。

時刻

地点

距離(km)

区間距離(km)

区間タイム

0:00

梅田新道

0

0

0

0

0

1:45

京都六地蔵

43

43

 

1:45

 

2:11

逢坂峠

52

9

 

0:26

3:01

国道8号分岐

71

19

 

0:50

4:18

鈴鹿峠

107

36

 

1:17

5:35

四日市

144

37

 

1:17

6:55

名古屋六番町

180

36

180

1:20

6:55

8:50

本宿

225

45

 

1:55

 

9:26

豊橋

244

19

0:36

10:30

弁天島

267

23

1:04

11:19

天竜大橋

290

23

0:49

12:50

金谷峠

324

34

144

1:31

5:55

13:48

宇津ノ谷峠

350

26

 

0:58

 

15:33

富士大橋

391

41

1:45

16:45

三島

420

29

1:12

18:11

箱根峠

437

17

1:26

18:29

国道1号最高所

444

7

120

0:18

5:39

19:01

小田原

463

19

 

0:32

 

20:00

湘南大橋

484

21

0:59

21:13

横浜駅

513

29

1:13

22:16

品川駅

537

24

1:03

22:34

日本橋

544

7

100

0:18

4:05



・服装
レ―パン
レージャー
アームウォーマー
指抜き手袋

防寒着は無しです。これは結構なギャンブルなので、天気が怪しい場合は雨具の持参をオススメします。天気さえ良ければ、アームウォーマーだけで全然しのげます。
手袋は、トレイル用の少し厚いやつ。いつもは手袋とかしないんですが、今回はちゃんと手袋して行きました。おかげで手のひらは全然痛くなりませんでした。

・レポート


・名古屋→大阪(輪行)
大事なミーティングをさぼって、家で準備を整え、睡眠をしっかり取った。
とりあえず、名古屋駅から新幹線を使って新大阪まで輪行。
新幹線はほぼ満員で、乗客のほとんどがサラリーマンで、スーツでびっしり決めてる中、自分はレ―パンレージャーヘルメットで輪行。途中写メとられたり、子供にバカにされたりしたけど、そんなの慣れっ子。車内ではスタートに向けて精神統一。
新大阪に23時33分定刻通り着いて、さっさと輪行解除。新大阪駅が存外綺麗で駅寝しようかと一瞬思った。そのあと急いでキャノボスタート地点の梅田新道交差点へ。途中、高速みたいなところがあったり、ヤンキーがコンビニにたむろしてて補給できなかったりしたけど、なんとか梅田新道交差点、国道1号線の終点へ到着。

・大阪梅田新道→滋賀県大津市(63.1 km ave 23.9 km/h)
ヤンキーのせいで補給食買えなかったけど、お腹は空いてなかったので、定刻通り午前0時に梅田新道交差点をスタート。流石大阪だけあって、0時を回ってるのに、市街地はかなりの渋滞。タクシーの合間を縫って、先を急いだ。
ルートは基本的にはずっと国道1号線。途中、府道13号に入るが、道なりなので迷うことは無かった。ただ、京都の市街地と東山の峠を避けるために、六地蔵経由にした(ルートラボ参照)。この道は1年生のときにあっきーと一緒に走ったことがあったので、初めの分岐こそ少し迷ったけど、あとは問題なく、京都回避に成功。
そのまま逢坂峠を越えて、琵琶湖の橋を越えたところのセブンで休憩。ここまでは道に少し不安があったのでスマホでルートをちょくちょく確認しながら走った。
ちなみに、この休憩で、名大組3人のうち、2人がDNSであることを知る。唯一走っているカノさんの背中を全力で追うことを強く決意する。

・滋賀県大津市→三重県鈴鹿市(72.3 km ave29.0 km/h)
ここから先は何度も走ったことがあるので、地図なしでも全然大丈夫。スマホの電源を切って節電に努めた。電気は大切にね。
鈴鹿峠まではたらたら登りが続くけど、頑張りすぎず、マイペースを維持。湖南市のところでバイパスがあるが、旧道よりバイパスの方が信号少なくて、ストレスもないのでバイパスを選択。5月の三方五湖ランの帰りで、この道も予習済みだったので、バイパスの暗闇ロングストレートに心を折られることなくクリア。
予定より20分ほど早く、気温13℃の鈴鹿峠をパスして、亀山のバイパス区間をトラックの追い風を利用して、40~50km/hくらいでぶっ飛ばす。下ったところの鈴鹿市のセブンで休憩。この区間、信号がほとんどないのでaveがめちゃ速い

・三重県鈴鹿市→愛知県名古屋市(49.0 km ave 25.3 km/h)
鈴鹿を出発してからは、国道1号線で。特に渋滞もなく。四日市、桑名、名古屋をパス。
ただ、自宅の付近(自宅は国道1号から200mくらいのところ)を通過するときに、「あ、家帰ったら、暖かい布団とごはんが待ってるんだよな…」とか頭をよぎり、割と本気でリタイアしようと思った。ちょうど眠くなってきたところだったし、向かい風でもあったので、この区間が一番きつかったかもしれない・・・。
でも、ミーティングサボってまで走ってるから言い訳できないし、なにより前を走るカノさんに追い付くために、そんな弱い自分をぶっ倒して、走り続けた。
名古屋高速高架下のセブンで休憩。信号が増えて、aveが落ち気味。

・愛知県名古屋市→愛知県豊橋市 (61.9 km ave 26.9 km/h)
この区間は、NUCCでもよく使われる区間で、もはや「名大サイクリング部の庭」的な道で、路面の凹凸も把握してるレベルだと思うので、特に説明は無し。
基本的に追い風で、車の流れに乗って、40km/h越えてるときも多かった。
さっきの区間と打って変わって「風になるぜぇ!キャホオオオオオオオオ」とか叫びながら車両と鬼ごっこしてた。
ただ、日中だったので少し交通量が多くて、渋滞気味だった。あまり気にならないレベルだったけど。

・愛知県豊橋市→静岡県掛川市 (59.1 km ave26.3 km/h)
豊橋を出発してからは、国道1号に別れを告げて、しばらく県道3号へ。こちらの方が距離が短いうえに、向かい風にも遭わないような気がしたので、こちらを選択。国道1号の潮見坂経由より、県道3号の方が個人的に好きだからって言うもあるかも。(詳しいルートはルートラボを参照のこと)
しばらく走ると、「ここから静岡県」の道路標識が。キャノンボールのメインディッシュ地獄の静岡区間のはじまりであります。
走ったことがある人はわかると思うけど、静岡県内の国道1号線は、幾多のバイパス区間を要し、自転車乗りの心を折るための「心折設計」であり、最後の最後で箱根峠というデザート付きというなかなかの酷道っぷり。キャノボ挑戦前に、是非一度試走をオススメします、マジで。
前の週に予習したばかりなので、特に迷うこともなく、浜松市街をパス。浜松でのルートは酷道1号→国道257号→浜松市街で右折→国道152号の王道ルートで行った。
ただ、このまま国道152号で道なりに行くと、バイパス区間に誘われるので、ルートラボで285km付近の交差点で直進する必要あり。でも、この交差点の左1車線が左折レーンになっているので、気合で直進する必要あり。直進さえできれば、あとは道なりに走って、大きな橋で天竜川を渡った直後に、左折して、国道1号に合流すれば、しばらくは道なりで行けるはず。静岡バイパス回避法で、トップ3に入る難所だと思う。
また、ルートラボ298 km付近で再びバイパスとかち合うので、左に伸びる立体交差の方は行かず、道なりに直進し、県道418号へ。文章で説明するのはかなり難しいので実走をオススメします。
ここまで順調に走ってきていて、キャノボ完走が見えてきたところで、いきなり前輪からびゅるびゅるという異音が。止まってタイヤを見ると、白濁色の液体が際限なく噴き出してた。どう見てもシーラント剤です、本当にありがとうございました。
頭の中が真っ白になったけど、とりあえず、走れるみたいだったので、5kmくらい走って、セブンで休憩。休憩中に空気入れたり、ホイール回したりしている間に、白濁色の液体が出てこなくなったので、そのまま様子を見ながら走り始めることにした。シーラント剤に感謝感激あめあられです。
あと、この区間の途中で、膝が痛くなってきたので、ロキソニン投入。飲んだ瞬間から痛みが引いたので、おそらくプラシーボ効果抜群だった。

・静岡県掛川市→静岡県静岡市 (70.3 km ave 26.4 km/h)
スタートして直後はびゅるびゅるしてたシーラント剤もしばらく走ると、まったく噴出さなくなったので、とりあえず、中ボス金谷峠へ。
この金谷峠、小夜の中山トンネルというトンネルで峠かと思いきや、少し下ってから、登り返しがあり、そこからが本番の峠のはじまりなので、注意されたし。しかも峠にはラブホが待ち受け、強烈な精神攻撃を受けるので、相当の覚悟が必要。いい目印になるとは思うけど。
峠の下りは横断歩道や信号があるので、オーバースピードに注意。
そのまま島田市街をパスして、宇津ノ谷峠経由で静岡市街へ。上り方面の宇津ノ谷峠のトンネルは道幅が狭いので、歩道がある対向車線がオススメ。
静岡市街から清水駅までの区間は追い風で車の流れもいいので、ハイペースを心がけた。
由比バイパスの手前のセブンで休憩しようと企んでいたら、セブンが無く、仕方なくローソンで休憩。このミスが今キャノボで最大の失敗かもしれない・・・。
そして、この休憩中にtwitterでカノさんがDNSであることを知る。

・静岡県静岡市→静岡県三島市 (46.1 km ave 25.8 km/h)
自分の前にカノさんが走ってないことに絶望して魔女になりかけたが、坦々と箱根を目指した。
由比のバイパスは歩道があるので、そちらがオススメ。オススメというか、バイパスは自転車走行禁止なので、絶対に走らないように、絶対だぞ。
そのまま旧東海道に抜けつつ、富士大橋で左折。富士大橋で外人に道を尋ねられて「道教えてる時間なんてねえんだよおおおお」とか思いつつ、ニッコリと道を教えてあげた。感謝されて少し元気が出た。
あとは道なりに三島を目指して、時折下ハンダンシングを織り交ぜつつ、松林を横目に坦々と距離を稼ぐ。無事に三島のセブンで「地獄の静岡」最後の休憩。箱根に備えて、贅沢に親子丼を食す。

・静岡県三島市→神奈川県小田原市(43.6 km ave 21.3 km/h)
すでにここまで420kmを漕ぎ、東京日本橋までは130kmに迫るも、待ち受けるはキャノンボール最大の難所、天下の箱根峠。あたりも日が暮れ、闇に包まれる中、割と交通量の多い、箱根道を坦々と登った。途中、ダンシングや、シッティングの位置を変えたりして、疲労の分散に努めたが、大戦士箱根峠さまの前では、そんな小細工は通用せず、どんどんペースが落ちていき、気付いたら、インナーロー固定になっていた。まさに「吾輩はローディーである。ギアはもうない」(ヒロヤ名言集より抜粋)状態だった。
でも、7月に埼玉の友人を箱根まで迎えに行った時に登ったばかりだったので、ガーミンの標高表示とにらめっこしながら、焦らず、へたれず、箱根峠を目指し、無事にコンビニ出発から1時間強で峠制覇。
そこから少し下って、芦ノ湖沿いを走った後、国道1号最高所まで登り返し。登り返すことは知っていたけど、MA5(マジで、足攣る、5秒前)だった。最高所からは、ヘアピンが続くダウンヒル。もう真っ暗だったけど、街灯が意外と明るくて、夜でも安心して下れた。
箱根を越えたことの達成感と安心感でテンション上がって、登りを押してる自転車乗りの人に「がんばってくださあい!!」とか声掛けるくらいウキウキだった。
箱根の下りは、ヘアピンの先が渋滞してたり、いきなり信号が現れたり、踏切があったりするので、注意しながら、小田原まで下って、ちょっと行ったところのローソンで休憩。清水で生じた釣銭で買い物して、軽量化に努めた。

・神奈川県小田原市→神奈川県横浜市 (35.8 km ave 28.1 km/h)
ここから先は、箱根駅伝のコースを踏襲した。詳しいルートは、1ヶ月前のTTと1週間前のRTTで死闘を繰り広げた東工大レース班のサワダくんとスギタさんに教えていただいた。昨日の敵は今日の友。この場をお借りしてお礼申し上げます。はじめて走る道がほとんどで、道に自信が無かったので、再びスマホの電源を入れて出発。
平塚までのアップダウンに泣きながら、無事に国道134号線に入ると、平坦で直線的な道が続いていた。嬉しくなって、個人タイムトライアル(通称:カンチェラーラごっこ)してニヤニヤしながら30km/h後半で巡航してた。
ときどき、箱根駅伝の中継で見たことがある場所を見て「あ、ここ箱根駅伝で見たことある場所だッ!」とか言って、テンションとペースを上げながら、県道30号から再び戸塚あたりで国道1号に合流。近くのセブンで最後の休憩。

・神奈川県横浜市→東京都中央区 (43.1 km ave 22.6 km/h)
東京まで残り40kmなので、もう両足を生贄に捧げる勢いで漕いだ。途中、サイコンの磁石がずれて速度表示が出なくなることもあったけど、ツールの選手のパンク時のタイヤ交換ばりの冷静さで対処して、夜の横浜を駆け抜けた。
横浜駅で国道1号に別れを告げ、スギタさんオススメの国道15号へ。道幅が広くて、とても走りやすかった。
川崎付近は信号が多くて、からかったけど、気合でストップ&ゴーを繰り返しながら、アタックしまくった。多摩川を越えて、東京都へ。橋の上から見る夜景が綺麗で「夜景・・・すごくきれいだね・・・」とかブツブツ言いいながら東京IN。
東京都に入ってからは、ゴールスプリント前の集団を引くマイヨジョーヌ・ウィギンスになった気分で、40 km/hで巡航した。気持ちは40 km/hだったけど、実際は30km/h後半だったと思う。
雨が降ってきたけど、東京の路面は雨水がしみ込む構造になっているらしく、水溜りが無くて、とても走りやすかった。さすが東京さん、道路がコンクリートの名古屋とは違うぜ。
あとは落車にだけ気をつけながら、銀座のショーウィンドウに映る自分を眺めてニヤニヤしながら、日本橋を目指した。
1年生のときにあっきーと日本橋に来たことがあったので、だいたいの場所はわかっていたけど、工事現場のおじさんに日本橋まであと1kmくらいだと教えてもらってからは、ロングスプリントをかまして、めでたくゴール。最後のスプリントは50km/h くらい出てたみたい。
日本橋で愛車の写真撮ったあと、首都高飛ばして迎えに来てくれた両親と合流。
雨も結構強くなってたので、両親が迎えに来てくれたのは本当にありがたかった。埼玉まで35km漕げと言われたら、無理だったと思う。でも、なんだか恥ずかしいので、無愛想な息子を装いつつ、キャノンボールの話をしながら、一緒にドライブして、埼玉の実家まで帰った。
父親曰く「俺なら、最寄りの駅まで(1kmほど)自転車漕ぐだけでへとへとだよ」
母親曰く「あんた、なんで大阪まで行ったの?名古屋からそのまま新幹線で帰ってくればよかったのに・・・理解できない」


・最後に
挑戦中にtwitterでメッセージを送ってくれた方々、本当にありがとうございました。とても力になりました、巡航速度が3 km/hあがるくらい。嘘じゃないです。
新幹線が2時間30分で走る区間を、20時間遅れでノロノロ走っている自分の未熟さと、日本の技術の偉大さを痛感しました。30年後にはリニアが1時間で大阪東京間を結ぶとか、胸が熱くなります。
走っているときは、とにかく信号無視だけは絶対にしないよう心がけました。当然のことですけど、気持ちが焦ったり、疲労がたまってくると、当然のことができなくなってくるので・・・。
今回走ったルートのほとんどが以前走ったことがある道で、ほとんど道に迷わなかったこと、天候にも恵まれたこと、自走後の一番体力がある時期に挑戦できたこと、いろいろと条件に恵まれて、無事に完走できて本当によかったです。
特に、1・2年生のときにドゥさんやあっきーと一緒に、東京までのルートの研究をして、道に詳しくなれたというのも大きいと思います。あらかじめ、補給の地点がわかっていて、「あそこにはこんな峠があるから、そのまえのあそこのコンビニで休憩しよう」などのプランがとても立てやすかったです。
東京アタックのようなロングライドは、ツーリングの究極形だと思うので、引退前にキャノンボールが達成できてよかった、これで引退に気が向きます。
このレポートを読んで、多くの名大サイクリング部部員が東京アタック、もしくはキャノンボールに挑戦してくれることを願っています。
挑戦するときはくれぐれも気をつけて!

                   
エネ